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化粧品・医療機器業界のマーケティングはなぜ難しいのか?SIJIHIVE の薬機法対応体制

更新日:1 日前


「このキャッチコピー、薬機法的に大丈夫だろうか」

「海外の広告で使われているこの表現、日本でもそのまま使えるのだろうか」

「このバナー、景品表示法に引っかかったりしないだろうか」


化粧品、医療機器、美容医療、健康食品。こうした業界の広報・マーケティング担当者であれば、「このままの表現で出していいのか」という引っかかりはありながらも、具体的に何をどう確認すればいいのか分からず、手が止まった経験が一度はあるのではないでしょうか。


化粧品、医療機器、美容医療、健康食品といった業界には、他の業界にはない独自の留意点があります。健康に関わる効果・効能、有効性・安全性を謳った時点で、薬機法(旧薬事法)医療法(医療広告ガイドライン)が関わってくるためです。さらに、消費者向けの商品・サービスを扱うすべての業界には景品表示法も適用されるため、標榜する表現が実際以上に良く見えていないか、という視点も欠かせません。


こうした複数の規制が絡み合う中で、伝えたいことを、伝えたいように書けないもどかしさを抱えながら日々コンテンツ制作に向き合っている広報・マーケティング担当者の方も少なくないのではないでしょうか。制作会社に発注しても、薬事チェックは後工程で入るケースが多く、差し戻しと修正の往復に時間を取られる。かといって、チェックを恐れるあまり無難な表現ばかりを選べば、今度は競合に埋もれてしまう。


「表現の自由度」と「法令遵守」を両立できる制作パートナーは、実は多くありません。


この記事では、翻訳・コンテンツ制作会社である SIJIHIVE が、薬機法に配慮したコンテンツ制作にどのように向き合っているのか、実際の案件を通じてご紹介します。



なぜ薬機法関連のコンテンツ制作が難しいのか


化粧品・医療機器・医薬品・健康食品などの業界には、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に加えて、景品表示法や医療広告ガイドライン(医療法に基づく広告規制)など、複数の規制が重なり合っています。「最新」「治療できます」といった正確に翻訳した表現も、客観的根拠がなければ誇大広告や優良誤認表示とみなされる可能性があります。


ここで難しいのは、単に「NG ワードを避ければよい」という話ではないという点です。NG ワードのリストを機械的に消していくだけでは、伝わる文章にはなりません。本当に求められているのは、規制に抵触することなく、製品やサービスの価値を届け、読み手の「使ってみたい」「相談してみたい」という気持ちを動かす表現力を保つこと。これを両立させることがコンテンツ制作の肝になります。


さらに厄介なのは、体験談の掲載や、未承認の製品・効果効能の標榜など、言葉の言い換えでは解決できない、企画・コンテンツ形式そのものが規制に抵触するケースがあることです。こうした問題は、制作が進んだ後工程で発覚するほど、修正の難易度が上がります。表現を一部直せば済む話ではなく、企画の立て直しが必要になることも少なくありません。だからこそ、薬事の視点は「最後のチェック」ではなく「企画段階から」関わる必要があるのです。


また、海外から輸入される医療関連グッズや健康食品に関するコンテンツを日本市場向けにローカライズする際は、さらに注意が必要です。海外では問題のない広告の見出しやウェブサイトのタグラインが、日本の規制下では誇大広告に該当することも珍しくありません。翻訳・ローカライズの視点と日本独自の規制による制約の両方を同時に持つ必要があるのです。



SIJIHIVE が広告規制の厳しい業界に対応できる理由


お客様ごとに異なる課題やお困りごとに対して、SIJIHIVE では次のような体制を整えています。


  1. 薬事の知見を持つアドバイザーと連携し、企画段階から一貫してチェックできる体制を整えていること。


    単に法律を知っているだけでなく、マーケティングの現場経験も併せ持っているからこそ、「この表現は NG です」で終わらせず、「では、どう言い換えれば伝わるか」まで踏み込んだ提案が可能になっています。


  1. クライアントの体制に応じて、柔軟に制作フローを組めること。


    クライアント社内にすでに薬事チェック担当者がいる場合は、その体制を前提にコンテンツ制作に集中したフローを構築します。一方、クライアント側に薬事の知見を持つ担当者がいない、あるいは体制が手薄になっている場合は、SIJIHIVE 側が薬機法・景品表示法の観点からリスクを洗い出し、打開策の提案まで含めて、企画段階から一貫して並走します。


  1. 単発の翻訳・ライティングにとどまらず、継続的なサイト運用・マーケティング支援まで対応できること。


    薬事対応は一度きりのチェックで終わるものではなく、コンテンツを追加・更新するたびに継続的な目線が必要になります。特に本社が海外にあるお客様の場合、日本特有の規制についてグローバル側の担当者に納得してもらう必要があり、「なぜこの表現が NG なのか」を根拠や前例とともに説明が必要な場面も少なくありません。

    SIJIHIVEでは、月次のアドバイザリーミーティングなどを通じて、こうした本社側への説明支援も含めた長期的な伴走を前提とした体制を整えています。



事例紹介


SIJIHIVE がこれまで担当した、体制の異なる2つの事例をご紹介します。


事例 A:化粧品ブランドのメールマガジン制作


海外発の化粧品ブランドのケースです。このクライアントの案件には大きく2種類あり、日本市場向けに独自に企画するメールマガジンと、グローバルで展開されているメールマガジンを日本向けにローカライズするメールマガジンがあります。


このクライアントは社内に薬事チェック体制を持っており、いずれの場合も製品の効能・効果に関わる文言は、クライアントから共有される資料や、すでに発売済みの製品については公式の商品ページに掲載された文章がベースになっています。グローバルのメルマガをローカライズする際、海外と日本とで薬事のルールが異なるために日本では使用できない表現が含まれている場合は、その旨もクライアント側から指示があります。SIJIHIVE 側の役割は、こうして共有された文言を意図せず改変したり、効果を誇張する方向に書き換えたりすることなく、正確にコンテンツへ落とし込むことです。


一方で、メールマガジンの見出しコピーやキャンペーン訴求文など、製品の効能・効果に直接関わらない部分は、SIJIHIVE 側で一から作成することもあります。ただし、どのようなコンテンツであっても、薬機法や関連する規制に触れるおそれのある表現は避けながら、ブランドの世界観をきちんと伝えることを意識しています。

このケースが示しているのは、「クライアント側に薬事チェック機能があるからといって、制作側に薬事の視点が不要になるわけではない」ということです。承認済みの文言をそのまま扱う部分と、自由度のある部分の境界線を正確に見極めることが、事故のない運用を支えています。


以下は、実際の案件を参考に作成したメールマガジンのモックアップ例です。




事例 B:医療機器メーカーのウェブサイトリニューアル・マーケティング支援


もう一方は、海外に本社を持つ医療機器メーカーのケースです。同社が運営する治療関連ウェブサイトのリニューアルを、企画からライティング、運用まで一貫して SIJIHIVE が担当しています。


この案件では、もともとクライアントの日本拠点に薬機法・医療広告規制の観点からコンテンツをレビューする機能がありましたが、組織体制の変更にともない、日本市場に特化した薬機法・医療広告規制のレビュー体制を維持することが難しくなったという背景がありました。そこで SIJIHIVE は、薬事の知見を持つ薬事の知見を持つアドバイザーを弊社パートナーとして迎え入れ、企画提案の段階からレビューに入る体制を構築しました。薬機法や医療広告ガイドラインなど根拠となる基準に沿ってアドバイスを行うことで、クライアントに対してリスクを提示しつつ、その根拠まで説明できるようになり、精度の高い企画提案・コンテンツ制作につながっています。


以下は、実際の案件を参考に作成したサイトリニューアルのモックアップ例です。特定の疾患や治療法、特定の医療機関に紐づけた内容にはせず、患者さんとそのご家族に向けて、様々な情報を中立的な立場からわかりやすく届ける「情報発信サイト」という方針のもとでコンテンツ戦略を設計。さらに、AI 検索時代を見据え、AI 回答に引用されやすいコンテンツ構成を意識した AEO/AIO 対策(AI 最適化)も取り入れたコンテンツ制作を実行しています。




広告バナーのレビューの一例をご紹介します。

当初の案には、次のようなコピーがありました。


「その病気、〇〇という治療で治せます。」


一見自然な訴求に見えますが、実はここに、公開前に必ず直さなければならない問題があります。それは何だと思いますか?


正解は、「〇〇という治療で」「治せます」という治療法と効果を断定する表現です。まず、医師の診断を経ていない中で「〇〇という治療で」と言い切ってしまうと、実際の診断では異なる診断結果になる可能性を否定してしまっています。加えて、医療機器の適応条件は患者さんの状態によって異なるため、「治せます」と言い切ってしまうと、対象者全員への効果を保証しているように読めてしまい、薬機法・医療広告ガイドラインに抵触するおそれがあります。


また、「治せます」という言い切り表現には、例えば「症状の緩和」以上の効能・効果を謳ってしまっています。承認された適応(効能・効果)の範囲を超えた標榜になっていないか、承認範囲を確認し、その中でどのような表現が適切かを紡ぎ出し、吟味することが大切です。


これに対し、弊社では次のような表現を提案しました。


「その症状、一度専門医に相談してみませんか」

※最終的な適否は文脈と媒体によるので、コンテンツ毎に確認が必要です。


断定を避けながら、症状への理解を深めてもらう啓蒙的なメッセージに切り替えることで、リスクを抑えつつ、読み手の関心を次のアクションへつなげる設計にしています。


このように、単に「この表現はアウトです」と指摘するだけでなく、なぜアウトなのか、どの規制のどの部分に触れる可能性があるのかを構造的に分解し、要素ごとに対応策を検討します。その上で、ターゲットとなる読者像の解像度を上げながら、規制を遵守しつつも読み手に響くコピーを再検証し、可能な限りリスクの低い選択肢を探っていきます。最終的な意思決定はクライアントに委ねられますが、リスクを正しく説明した上で、長期的に運用できる安全な着地点を一緒に探る。これが SIJIHIVE の薬事アドバイザリーの基本姿勢です。


なお、一般的なマーケティングで使われる購買や行動を促すためのテンプレート的な構成をそのまま医療業界に適用すると恐怖感を煽り、過剰な期待感を与えやすく、規制当局の監視対象になりやすいという課題があります。摘発されたら削除すればよいという短期的な運用ではなく、企業の信用を守りながら長く掲載し続けられるコンテンツを作ることを、SIJIHIVE は大切にしています。



まとめ


ここまで見てきたように、規制業界のマーケティング担当者にとって、「自社ブランドらしさを出しながら、他社と差別化されたコンテンツで、伝えたい価値をきちんと届けたい。それでいて、法令遵守もクリアしたい」というのは共通の悩みではないでしょうか。


一言で「翻訳」と言っても業種により必要とされる知見は大きく異なります。SIJIHIVE では、できる限りお客様と同じ目線で企画・制作のお話ができるよう、必要に応じて業界に精通した専門家ネットワークと提携し、社内での対応体制を敷くよう心がけています。今回の薬機法に関しても、単に法関連の目線を取り入れたコンテンツ企画・設計ができるだけでなく、お客様の体制に応じて柔軟に伴走できる制作フローと、薬事とマーケティングの知見を持つアドバイザーのインサイトを設計や制作プロセスに組み込むことで、企画の段階から法令遵守とブランドの価値をきちんと両立させたコンテンツマーケティングを、一貫してお任せいただけます。修正の往復に悩まされることなく、安心して長く使えるコンテンツをパートナーとして一緒に作り上げていく。それがSIJIHIVEの強みです。


今の広告や資材が実際どの程度のリスクを抱えているのか、気になる方は、SIJIHIVE まで一度お問い合わせください。現状を確認するところから、お手伝いさせていただきます。





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