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集中力を高める呼吸法

更新日:2021年5月5日



仕事のパフォーマンスを高めるために私たちはいろいろな工夫をし、手段を講じます。それには、このブログでも紹介したポモドーロテクニックをはじめ様々な仕事術や、食事や睡眠に気を配ることも含まれますが、意外におろそかにされているのが呼吸法かもしれません。24 時間 365 日休むことなく行っている呼吸はあまりに当たり前すぎて、なかなか意識が向きづらいですが、逆に言えば、常に行っている呼吸の仕方に改善してあげれば、劇的な効果が期待できそうです。今回は仕事に効く、集中力を高める呼吸法をご紹介します。



「深呼吸」っていったい何秒?


突然ですが、口から息を吐けるだけ吐いてみてください。ゆっくりとできるだけ長い時間息を吐くようにしてみましょう。何秒くらい吐き続けられましたか?


14 秒以上であれば、深い呼吸をしていることになります。深い呼吸か浅い呼吸かは 1 分間の呼吸回数によっても見分けることができます。1 分間の呼吸回数が 14 回以下であれば合格ラインです。


ではなぜ呼吸が浅いと良くないのでしょうか?現代人の呼吸はどんどん浅くなっているとのことですが、呼吸が浅いと身体は緊張し、肩こりや頭痛、冷え、身体のだるさなどに繋がるのです。浅い呼吸では肺の一部にしか酸素を届けることができず、血液中の酸素が不足します。酸素が不足すれば、身体の各部に届けることができなくなり、普通の細胞の 20 倍もの酸素を必要とする脳も酸欠状態になります。頭が働かず、身体が不調であれば、仕事のパフォーマンスにも影響が出ますが、生産性が下がればストレスが大きくなり、それがさらに呼吸を浅くする「負のスパイラル」に陥ってしまうのです。


しかし、これは裏を返せば呼吸をコントロールし、呼吸の「負のスパイラル」から脱することができれば、心身ともに好調な状態に転換可能ということです。それが「呼吸が自律神経に働きかける唯一の方法である」といわれる所以です。



呼吸を通じて身体改善


では、体調が悪かったり、頭がぼーっとしたりして、仕事のパフォーマンスがイマイチの時にどのように呼吸に働きかけることができるのでしょうか?


まずどんな時も意識したいのは、「食事は口で、呼吸は鼻で」ということです。睡眠時も口でずっと呼吸をしていると、朝起きた時に唇がかさかさになったり、喉がひりひりしたりしますが、それは口呼吸では乾燥した空気が直接取り入れられ、その際にウイルスや細菌も吸い込んでしまっているためです。また、口呼吸は顔もたるみやすくなって、美容にも影響するとのこと…(!!)。逆に鼻から空気を吸い込めば乾燥した空気はちょうど良い湿度に調整され、異物も排除されるのです。



これを前提に仕事中試していただきたいのは「4-7-8 呼吸法」です。世界的に有名な医学博士、アンドルー・ワイル氏によって考案された簡単にできる腹式呼吸法です。やり方は以下の通りです。


1.息を口から完全に吐き切る

2.4 秒数えながら鼻から息を吸い込む

3.息を止めて7秒数える

4.8 秒数えながら口から息をゆっくり吐き出す


「4・7・8」と数えながら、5~10 分ほど繰り返してみましょう。身体がリラックスして、頭がどんどんクリアーになっていく自分をイメージしながら行うと良いでしょう。


最初に息を吐き切ることによってお腹のスペースが小さくなることが分かりますが、この状態では静脈が圧迫され、心臓には血液が戻ってこなくなります。身体は血液を全体に回すために交感神経にスイッチしようとして、今度は鼻から一気に息を吸います。こうして血液が一気に心臓に戻ってくるのを感じた身体が今度は副交感神経を活発化させるというわけです。副交感神経が優位になると、身体はリラックスできます。


この呼吸法は仕事の合間だけでなく、いつでもどこでも自然にできるのがポイントです。仕事中の緊張するシーンや、悩みをあれこれ考え始めて呼吸が浅くなっていると感じたとき、また就寝前にアロマを焚きながら試してみるのも良いかもしれません。


仕事もプライベートも順調な時ばかりではありません。私たちは状況をコントロールできないとしても、状況に立ち向かう自分をコントロールできます。セルフコントロールのひとつとして、この呼吸法をぜひ試してみては?



参考サイト:


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著者プロフィール

YOSHINARI KAWAI

2008 年に中国に渡る。四川省成都にて中国語を学び、約 10 年に渡り、湖南省、江蘇省でディープな中国文化に触れる。その後、アフリカのガーナに1年半滞在し、英語と地元の言語トゥイ語をマスターすべく奮闘。コロナ禍で帰国を余儀なくされ、現在は福岡県在住。

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