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音楽が社会問題を解決する?音楽が与える社会への影響とは


多くの建物と椅子に囲まれた空間に浮かぶ灰色の球体を椅子に座って見つめる男性の後ろ姿

音楽はただのエンターテインメントに留まらず、社会に大きな影響を与える力を持っています。歴史的にも多くのアーティストが音楽を通じて平和や平等、環境保護などのメッセージを伝えてきました。


現代日本も多くの社会問題を抱えていますが、果たして音楽は社会問題にどのような影響を与えられるのでしょうか。


本記事では「音楽が与える社会への影響」や「音楽を用いた現代日本が抱える社会問題の解決手段」について詳しく解説します。


実際に国内アーティストが行ってきた音楽の社会貢献活動についても紹介するので、音楽を通じた社会問題の解決に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。



音楽は社会問題の解決の手段になり得るのか


万国旗の下でギターを演奏しながらマイクに向かって歌う大勢の人

社会に影響を与える代表的な手段にはメディアや政治的活動などが挙げられますが、果たして音楽は社会問題を解決するための手段になり得るのでしょうか。


結論、音楽は多くの場合直接的に社会問題を解決することは難しいかもしれませんが、社会問題の解決に重要な役割を果たすといえるでしょう


社会問題を解決に導くためには「多くの人々がその問題に気づき」「一人一人の意識が解決に向かう」必要があります。


音楽には感情に訴える力と広範な影響力があります。実際にジョン・レノンの『Imagine』やボブ・ディランの『Blowin' in the Wind』のような楽曲は、平和や平等のメッセージを広め、多くの人々の心を動かしました。


また、アーティストは楽曲やコンサート、フェスなどを通じて、社会問題に対するメッセージを広めることも可能です。


音楽は人々に社会問題の実態を知らせ、解決へ意識を向かわせる大きな力を持っているため、多くの社会問題の解決に貢献できるといえます。


社会にメッセージを与える音楽的手法の種類


アーティストは社会にメッセージを伝える際、いくつかの方法を使い分けます。

音楽を通じて社会に影響を与える方法は、主に次の3つに分かれます。


  • 楽曲のリリース

  • イベントの開催

  • アーティスト自身の発信


まずは楽曲を通じて直接的にメッセージを伝える方法です。音楽が持つメロディや歌詞の力で社会問題に対する関心を喚起することで、聴衆の行動を促す効果があります。


また、音楽イベントはコミュニティを団結させ、社会問題に対しての支援を促す場になるでしょう。社会問題の認識を広められるうえに、イベントの収益を寄付するなど直接的な支援も可能です。


さらに、アーティスト自身がメディアや SNS を通じて社会問題に対する意見を発信する方法も、社会に大きな影響を与えます。自身の影響力を活かすことでファンのみでなく、考えに賛同した多くの人々の社会問題に対する意識を高められるでしょう。


現代日本が直面している社会問題と音楽の影響


現代日本は多くの社会問題に直面しています。

音楽は、現代日本が抱える社会問題の解決にどのような役割を果たすのでしょうか。


現代日本が抱えている社会問題は主に少子高齢化、経済格差、地方の過疎化、人材・後継者不足、長時間労働、待機児童、介護問題、震災問題、環境問題などが挙げられます。


先述したとおり音楽には人々の感情に訴えかけ、具体的な行動を促す力があります。音楽を通じて社会問題の実態を知らせ解決を呼びかけることで、さまざまな社会問題を解決に導ける可能性があります。


さらに、音楽には「人を団結させる力」や「お金を集める力」もあるため、どのような社会問題でも解決するための手段になり得ます。


また、上記の社会問題はそれぞれが密接に関係しています(たとえば経済格差によって少子高齢化が引き起こされる、地方の過疎化が進むことで人材・後継者不足が発生するなど)。


社会問題は1つの問題がほかの問題を引き起こしてしまうことがありますが、一方で1つの問題を解決することでほかの問題も緩和される可能性があります。


たとえば、音楽の力で地方の過疎化が解決できれば、地方に居住を移した若者によって少子高齢化を緩和できるかもしれません。


音楽で1つの社会問題を解決できれば、現代日本全体の社会問題緩和の足掛かりになるかもしれません。



国内アーティストがおこなった社会貢献の事例


森の草木の上にある露に濡れたアコースティックギター

それでは、実際に国内のアーティストが社会問題にアクションを起こした事例や方法にはどのようなものがあるのでしょうか。


ここでは「環境問題」と「震災問題」をピックアップし、実例を取り上げます。


環境問題~坂本龍一さんの例~


音楽家の坂本龍一さんはとくに環境問題の解決に熱心に取り組み、2007年に「more trees(モア・トゥリーズ)」を創立し森と人がともに生きる社会を目指しました。


また、2003年には自然エネルギー促進プロジェクト「Artists’ Power(アーティスト・パワー)」も創立、現在は「Artists’ Power」と代替エネルギーを意味する「Alternative Power」の頭文字を取って命名された「ap bank」として生まれ変わり、さまざまな環境プロジェクトの支援や推進をおこなっています。


音楽を通じた取り組みとしては、環境問題や社会問題を考えてもらう場としての音楽フェス「ap bank fes」を開催し、「ap bank fes '23」では3日間で延べ約9万人を動員しました。


ほかにも脱原発をテーマにしたロックフェス「NO NUKES」を主催したり、自治体や企業と協力して森林の整備をしたりと、精力的に環境問題に取り組んだアーティストとして知られています。


震災問題~松任谷由実さんの例~


シンガーソングライターの松任谷由実さんは、令和6年能登半島地震の支援として、2024年5月にチャリティシングル『acacia [アカシア] / 春よ、来い(Nina Kraviz Remix)』(以下、『acacia』)をリリースしました。


『acacia』は石川県河北郡内灘町に咲く野生のアカシアが広がる風景をイメージして作られた楽曲で、売上は被災地に義援金として寄付されます。


日本は世界でも地震が起きやすい国であり、震災対策や復興への取り組みが非常に重要です。アーティストが震災支援に取り組むことで、被災地の実態を広く社会に知らせることができます。


また、チャリティー活動の売上を被災地に寄付することで、復興活動のための資金調達が可能になり、被災者の生活再建やインフラの復旧に役立つでしょう。


さらに、音楽は人々の心に響き、癒しや励ましを与える力を持っています。震災後の混乱や不安の中で、音楽を通じて希望や勇気を提供することで、被災者の心のケアにも繋がります。



音楽×行政で地域活性化に取り組む施策も


大自然の中でギターを弾きマイクに向かって楽しそうに歌う三人の男女

近年は音楽と行政が提携し、地域の過疎化問題に取り組むケースも多く見られます


たとえば、福井県は2021年にヤマハミュージックジャパンと連携協定を締結し「音楽を活用したまちづくりを通じて、地域の活性化と交流人口の拡大を目指す」活動を進めています。


主な活動内容は「音楽活動者の発表機会の創出」「音楽鑑賞の機会の提供」などで、音楽を通じた地域のブランド価値の創造や地域コミュ二ティの形成を目指します。


音楽フェスやコンサートに参加したことがある方は、音楽を通じて人々が一体になる感覚を味わったことがあるかもしれません。


音楽を共有すると人々の心も通じやすくなるため、音楽は地方を盛り上げる施策とも相性がよいといえます。



まとめ


音楽はいつの時代でも人々の心を動かし、社会に多くの影響を与えてきました。


その力は現代も変わることなく、人々の意識を変え、行動を促す強力な手段になります。アーティストによる社会問題の解決に関する発信が増えると、「音楽をきっかけに社会問題に興味を持つ」という人も増えてくるかもしれませんね。


また、自身が社会問題を解決に導きたいと考えた際は、音楽の持つ力や影響力について考えてみるのもよいでしょう。音楽は人の心を動かして行動を促す、不思議な力を持っています。


翻訳・通訳もしかり、言葉を生業とする私たちの仕事も国際社会にメッセージを届けることができるポテンシャルを秘めています。その力の大きさをかみしめながら、一つひとつ丁寧に言葉を紡いでいきたいものですね。


参考サイト:


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著者プロフィール


TAKUTO SHIOYA


高校卒業後、音楽の専門学校で作曲・編曲を学ぶ。複数のバンド活動を経て2016年からソロで弾き語り活動を開始。ハイエースで10日間車中泊をしながら中国・四国地方ツアーをおこなったりと、現在も精力的にライブ活動中。大手メディアの Web ライター兼編集者としての顔も持ち、新潟、静岡、神奈川、埼玉、沖縄など移住拠点を定期的に移しながら、日々感じたことを記事にしている。


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