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運は自ら呼び込む?ビジネスで成功するためのマイルール

大切なプレゼン当日、スポーツの試合前、少しシリアスな話し合いの直前…「勝負」の前に皆さんは何をしますか?

緊張を抑えていつも通りの自分を保つために、毎回行っていることはありませんか?



どの業界にも特有のルールや慣習が存在します。その背景には合理的な理由が存在する場合もあれば、「ゲン担ぎ」と関係しているものもあります。


例えば、不動産屋の多くは水曜日を定休日にしていますが、お客が集中する土日から一番遠い日ということだけではなく、水曜日の「水」という漢字が「決まりかけた契約が流れること」を想像させるから、という理由もあるようです。


2018 年にマイナビニュースが行った調査によると、全体の実に 3 割もの人たちが自分が働く業界に特有の「ゲン担ぎ」があると回答しています。

また、こうした業界全体で慣習となっているものは別にして、自分なりのジンクスを持っている方もおられます。例えば、松下幸之助や本田宗一郎もそうでしたが、トイレ掃除を大事にしている経営者は今も数多くいますし、お金がたまるように横長財布にしたり、お札を揃えて入れたりと、お金の扱い方にこだわりをもっている人も多くいます。



勝ちを引き寄せる成功のルール


こうしたゲン担ぎやジンクスを何の根拠もないと一蹴するのは簡単ですが、ビジネスにおいて成功している人たちがそれらを大事にしているのも事実、そこには何か大切な理由があるはずです。それを分析すると、勝負において勝ちを引き寄せるコツが見えてきます。


民俗学者の畑中章宏氏によると、「ゲン」つまり「縁起」をもともと大切にしていたのは漁師や猟師であり、ある時の成功体験(結果)と、その時に発した言葉や行為(原因)を結び付けて、次回の成功も願って習慣化したのがきっかけだそうです。今では原因と結果の因果関係を科学的にデータを検証するなどして分析、一般化することができますが、昔は個人の成功体験がすべてでした。


今では良好な結果を生み出すのにどんな行為を「どのくらい」するのが適切なのかという研究結果も多く発表されていますし、ウェアラブル機器を使って一日どのくらいの運動や睡眠によりメンタルヘルスや体調が整うのかという因果関係を検証することもできます。しかし、科学的な根拠はないにしても、皆さんの中にも「やり続けていると調子が良い」と感じる「ゲン担ぎ」や「マイルール」のようなものをお持ちの方は多いのではないでしょうか。


マイルールとルーティンの線引きは難しいですが、いずれにしても毎日同じ行動を継続することにより、脳は情報を整理することができ、集中力を高めたり、気持ちをリセットしたりできるのだそうです。逆に、毎日違うことをすると脳は常に新しい情報に接することになります。そのため、不安感を感じて注意力も散漫になり、ミスをする確率が高まります。高い集中力で毎日の仕事を行うには、自分なりのルールを確立することが大切だということです。



信じることで夢は叶う?


また、ゲン担ぎやジンクスは日本人が古来から信じている「言霊」とも関係していると言われています。「言霊」とは、発した言葉は良くも悪くも現実世界に影響を与えるという信仰です。

実は、これは心理学的にも根拠があるとされています。ドイツの心理学者ローゼンタールは、ある小学校のクラス名簿を見ながら何人かの生徒をランダムに選び、クラスの担任教師に「この子は将来天才になります」と言いました。結果として、名指しされた生徒は 1 年後、他の生徒に比べて他の生徒に比べ成績が格段に上がったのです。


その理由は担任教師が「天才」とラベリングされた生徒を少しずつ特別扱いしたのことが理由とされており、この他者から期待を受けることで学習や作業で成果を上げられるようになる現象は「ピグマリオン効果」と呼ばれています。


つまり、根拠があるかないかは別にして、自分をポジティブなイメージでラベリングしたり、勝負の日が「特別な日」だと自分の脳に思い込ませることでピグマリオン効果を発生させ、成功を自分の側に引き寄せることができるのです。


毎日の仕事のパフォーマンスを振り返りながら自分なりのルールを見つけて磨き上げていくなら、きっと「勝ち」を自分の側に引き寄せることができるはずです。

ビジネスでは数字と結果をみることも大切ですが、結果を出せるかどうかは個人の精神的な状態に大きく依存します。常に自分を一番良い状態に置いてベストパフォーマンスを発揮するために、安心感を得られる自分なりのルールを作っておくのもひとつの方法かもしれません。



参考サイト:



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著者プロフィール


YOSHINARI KAWAI

2008 年に中国に渡る。四川省成都にて中国語を学び、約 10 年に渡り、湖南省、江蘇省でディープな中国文化に触れる。その後、アフリカのガーナに1年半滞在し、英語と地元の言語トゥイ語をマスターすべく奮闘。コロナ禍で帰国を余儀なくされ、現在は福岡県在住。

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